足利市立美術館

栃木県の足利市立美術館から、展覧会やイベントの情報などをお知らせします。

座談会「GOZO の眼、声、手」が行われました

 11月18日(土)、座談会「GOZO の眼、声、手」が足利市立美術館多目的ホールにて開催されました。これは、長年にわたって吉増剛造さんと関わってこられた世田谷美術館館長の酒井忠康さん、学芸員として吉増さんの展覧会を企画されてきた森田一さん、1970年代から吉増さんと親交のある詩人の吉田文憲さんのトークの後、吉増さんも加わるという形式のもので、60名近い参加者を集めて行われました。
 最初は、担当学芸員から、プロジェクターで展覧会の概要の説明がなされた後、それぞれの吉増さんとの関わりをが語られ、吉増さんの詩について、造形作品について、彫刻家・若林奮をはじめとしてさまざまな他者との関わりなどについて、広く、深く、1時間ほどをかけて語られ、いよいよ吉増さんの登壇。3名の話を受けてさらに話が深められた後、パフォーマンスの際のしぐさも交えて吉増さんの話は熱を帯びていきました。吉増さんの指名によって参加者の方からの話もいただいた後、予定時間を過ぎての2時間半近くにわたるトークが幕を下ろしました。

71118-1.jpg

まず3人の登壇者によってトークが始まりました


71118-2.jpg

左から酒井忠康さん、森田一さん


71118-3.jpg

会場の様子


71118-4.jpg

71118-5.jpg

半ばを過ぎたところでいよいよ吉増さんの登壇


71118-6.jpg

吉増剛造さんと、吉田文憲さん(右)


71118-7.jpg

71118-8.jpg

吉増さんの指名で発言する、遠路宮古島から来られた宮川さん


  1. 2017/11/20(月) 07:48:51|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

『怪物君』を紹介します

 展示に沿って詩集を紹介するシリーズも、いよいよ第10回、最終回になりました。
 2010年頃より吉増剛造の原稿は、さまざまな色彩を使い、こまやかな文字で記されるようになり、絵画的ともいえる豊かなイメージを伴って現れるようになりました。吉増は、自身のそのような原稿を「裸のメモ」と呼び、さらに、2011年3月11日の東日本大震災に吉増が応答する詩を含む詩集『裸のメモ』(書肆山田)が2011年に刊行されました。さらに吉増は、2011年5月、東北各地の被災地をめぐったことをきっかけに、2012年、『怪物君』の原形ともいえる「詩の傍(cotes)で」を朝日新聞デジタルに発表。その後も、今書かれるべき詩についての試行、思索が重ねられ、詩集としては類をみない文字の記述をもとに、文学の枠組みを大きく超えた書物『怪物君』(みすず書房、2016年)刊行されました。

10-71113-1

『怪物君』の展示


10-71113-2

「詩の傍(cotes)で」原稿


10-71113-3

「怪物君」原稿


10-71113-4

「怪物君」原稿



  1. 2017/11/19(日) 06:48:21|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

『長篇詩 ごろごろ』を紹介します

 吉増剛造は、1980~90年代にかけて、沖縄、奄美、宮古などを度々訪れ、詩や写真をはじめとする作品の制作を続けました。2004年、3月から4月にかけての2週間ほど、フェリーに車を積んで鹿児島からトカラ列島を島伝いに渡り、途中では奄美および、島尾敏雄・ミホ夫妻が終戦間際に出会った加計呂麻島に立ち寄り、さらに徳之島、沖永良部島を経て沖縄本島にいたる旅を行い、それは「春ノ詩ノ汐ノ穴」と名づけられました。そのなかで、一篇が一千行におよぶ長篇詩「ごろごろ」が書かれ、旅の道中で撮られた写真を添えて『長篇詩 ごろごろ』(毎日新聞社、2004年)が生まれました。

9-71113-1

『ごろごろ』の展示


9-71113-2

『ごろごろ』の展示


9-71113-3

島尾敏雄宛手紙(1945.8.13)/大平(島尾)ミホ宛手紙(1945.8.14)


9-71113-4

島尾ミホ「その夜」(冒頭:命をかけて〜)草稿


9-71113-8

島尾敏雄、島尾ミホ 呑之浦での写真


9-71113-5

東松照明《太陽の鉛筆》


9-71113-7

「島尾敏雄 研究ノート」原稿、「光の棘」原稿 ほか


9-71113-9

奄美・沖縄での多重露光写真


  1. 2017/11/18(土) 06:37:11|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

『The Other Voice』を紹介します

 『The Other Voice』(思潮社、2002年)の表題作表題作「The Other Voice」は、1999 年5月12日から10日間の、毎朝の日付、時刻とともに書き継がれた長篇詩です。他の詩は、1998年から2002年にかけて『現代詩手帖』等に発表されたものを主にしており、哲学者のシモーヌ・ヴェイユやルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン、詩人のエミリー・ディッキスン、ウィリアム・ブレイク、画家のヴァン・ゴッホ、舞踏家の大野一雄、親鸞の名やそのことばがもとになっています。これらの詩には、吉増剛造が先人たちの道を辿りなおし、その声に耳を澄ますように、さまざまな人々のテキストを織り込みながら自身の詩作を深めていった姿を見て取ることができます。

8-71113-1

『The Other Voice』の展示


8-71113-2

「The Other Voice」原稿


8-71113-3

「旅のまんだら絵」原稿


8-71113-4

吉増剛造 各国翻訳書籍



  1. 2017/11/17(金) 08:04:40|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」を紹介します

 『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」(集英社、1998年)の詩集名は、国文学・民俗学者の折口信夫が壱岐をたびした際に記した散文「雪の島」および、19世紀アメリカの詩人であるエミリー・ディッキンスンの詩作から着想を得ていることが伺えます。この詩集では、「妖精」に「ハングル」というルビを振り、詩のことばに加えて、脚注が数多く付されるなど、その後現在まで続く、ほかには類をみない吉増剛造独特の言語の表記が行われておいます。第49回芸術選奨文部大臣賞(1998年)受賞作です。

7-71113-1

『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」』』の展示


7-71113-2

「木の「妖精」の羽衣が、……」原稿





  1. 2017/11/16(木) 08:00:03|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ