足利市立美術館

栃木県の足利市立美術館から、展覧会やイベントの情報などをお知らせします。

「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」と「美術館の本棚2015」が終了しました

 5月24日をもって、「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」と「美術館の本棚2015」が終了しました。会期中、5,453名の方々にご来場いただきました。ご観覧していただいた方々、関連プログラムにご参加いただいた方々に、あらためて感謝いたします。
 「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の作品はすでに梱包され、次の会場のうらわ美術館(7/11-8/30)の展示が行われるまで、再び美術館の収蔵庫で保管されます。何もなくがらんとした展示室に立っていると、会期中の熱気やさまざまなできごとが思い出されます。
 2年ごとに行われる「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」は、今年の9月、スロヴァキア共和国のブラティスラヴァにて、50周年となる第25回展が行われ、来年夏から再来年夏にかけて、受賞作品などによる日本巡回展が当館を含めて数館で開催されます。その折りにはぜひまたご来館いただき、作品をお楽しみください。
 
50528-1

50528-2

一般の方は見る機会がない何もなくがらんとした展示室に再び戻りました(展示室2)


50528-3

こちも「美術館の本棚2015」が行われていた何もない特別展示室



  1. 2015/05/25(月) 21:45:24|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

対話による鑑賞会「よーく観よう。いっぱい話そう。」が行われました

 5月24日(日)、いよいよ「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の最終日です。展覧会最後のイベントとして、足利市内の子ども造形教室「アトリエmado」の主催で、お子さんと保護者の方を対象にして、対話による鑑賞会「よーく観よう。いっぱい話そう。」が、それぞれ20名を超えるお子さんと保護者が参加して開催されました。
 ここで行うのは「対話型鑑賞」という、25年ほど前にアメリカで始まり、今や、日本も含めて世界中に広まった美術の鑑賞法です。通常の作品鑑賞とは異なり、作品の意味や技法、作者に関することなど、美術の知識をもとにして作品と向かい合うのではなく、まずは、何の知識も持たずに一つの作品と時間をかけて向かい合います。そして、作品を観た時の感想やそこから想像されたこと、発見したことなどをもとに、「ファシリテーター」と呼ばれる司会役を中心にして、グループの中でそれぞれの感想や自由な発想を話し、互いに聴き合うといった対話を通して鑑賞が深められていきます。
 司会役であるファシリテーターを務めるのは、さまざまな芸術のワークショップや講座を実施している東京のNPO団体ARDA(芸術資源開発機構)が運営する「対話型鑑賞研修会」の中から、バックアップメンバーを含めて7名。まずは美術館の多目的ホールに集合。年齢ごとに5名ほどに分けた子ども4グループと、保護者の大人2グループにそれぞれファシリテーターが付いて「対話による鑑賞会」が始まりました。
 この場所では、実際に「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の展示室で鑑賞を行う準備として、今回の展覧会のグランプリ作品『大洪水』の中から2点を選び、作品の原寸である100cmに出力したものを各グループが使って、対話を伴う鑑賞を行いました。

50524-1

コピーなので近寄ってじっくりと見られます


50524-2

小さい子どもたちは画像を床に置いて鑑賞


50524-3

実物では決してできない触ることもできます


50524-4

大人グループの鑑賞の様子


 ほとんどの方は対話による鑑賞を初めて体験されるこの鑑賞会。初めはことばを出すことが出来なかった子どもたち、大人たちも、ファシリテーターに導かれて、徐々に対話に加わることが出来るようになり、30分ほど行われたトレーニングの後半では、場が盛り上がる場面も各グループで見られるようになりました。
 このあとは、多目的ホールを全員で出て展示室1へ。先ほどのトレーニングでじっくりと見た『大洸水』の実物をファシリテーターとともに鑑賞しました。みなそれぞれ、自分が話した感想、他の方から聴いた印象などを思い出すと共に、コピーと実物の違いを見比べられ、実感されたことだと思います。

50524-6

50524-7

50524-8

実物の『大洸水』を鑑賞中

 さらに展示室2に移り、いよいよ「対話による鑑賞」の本番が始まりました。まずは、ファシリテーターがあらかじめ選んだ作品の前に、グループごとに集合。ここでは、最初に分けたグループごとに、2つの作品と向かい合って、それぞれ20分ずつの鑑賞が行われました。画像で各グループの様子を見てみましょう。

50524-9

トルコのフェリドゥン・オラルによる『赤いはねのフクロウ』を鑑賞中の小さいお子さんのグループ


50524-10

フランスのベティ・ボーンによる『プルーストのマドレーヌ』を鑑賞中の大人のグループ


50524-11

イランのハサン・アーメキャンによる『もしゃもしゃルーシー ちっちゃなケムシ』を鑑賞中の子どものグループ


50524-12

こんな風に展示室にグループごとに散らばって同時に鑑賞が行われました


50524-12

日本の荒井良二による『あさになったのでまどをあけますよ』を鑑賞中の子どものグループ


50524-15

スペインのイライア・オキナによる『お月さまが目をさましたから』を鑑賞中の大人のグループ

 最初は緊張があったのか、どことなくぎこちなかった対話も、時間が経つにつれて、グループ全体が落ち着きを持って、対話もスムーズで活発に行われるようになっていったように思います。

 最後は多目的ホールに戻り、「対話型鑑賞」ではとても重要とされている、この日の鑑賞についての「振り返り」を行いました。多目的ホールには、展示室で実際に鑑賞を行った作品のA4カラーコピーを貼った大きな紙がグループごとに広がられています。鑑賞の間に考えたこと、話したことなどを、色鉛筆やクレヨン、マーカーなどでカードに書き、それを色とりどりのマスキング・テープで作品画像の周りに貼っていっていきいます。そして、鑑賞を通じてグループで共に過ごした時間をかたちとして残すかのように、作品ごとの鑑賞シートが、それぞれ一つの作品として出来上がっていきました。以下、その様子をじっくりとご覧ください。

50524-16

50524-17

50524-18

50524-19

50524-20

50524-21

50524-22

50524-23

50524-24


 さらに、それぞれの感想をご覧ください。

50524-25

50524-26

50524-27

50524-28

50524-29

50524-30

50524-31

50524-32

  
 終了後に大人に書いていただいたアンケートでは、じっくり作品を観ることの素晴らしさや、いろいろな方の意見と自分の感想とを比べることの楽しさなどに、多くの方が触れられていました。







 
  1. 2015/05/24(日) 22:48:08|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」最後のギャラリートークが行われました

 5月23日(土)、学芸員による3度目、この展覧会最後のギャラリートークが、23名ほどの方を集めて行われました。

50523-1

展示室1にて、グランプリ作品『大洪水』を観覧中


50523-2

展示室2にてドイツの作品を観覧中

 「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」はいよいよ明日までです!




  1. 2015/05/23(土) 18:11:04|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

絵本をめぐる展示室の旅の最終回です

 「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」をもとに世界の絵本をめぐる展示室の旅は、さらに北に向かい、いよいよ終点です。
 最初にご紹介するのは、エストニアのウルマス・ヴィークによる『アウグスト・タムの日記』。アメリカに移民し波乱に満ちた生涯を送った祖父の一生が、色あせた写真や直筆のスケッチも交え、全編が印象的なセピア色に彩られ、とてもスタイリッシュなデザインの中で描き出されています。

50515-20

ウルマス・ヴィークによる『アウグスト・タムの日記』© Urmas Viik


 同じくバルト3国の国、ラトビアのギタ・トレイスによる『トットコ、よちよち、チエパ』は、朽ちかけたような木切れに、黒一色で不思議なキャラクターたちが印象的に描かれています。

50515-19

ウルマス・ヴィーク『アウグスト・タムの日記』© Gita Treice


 さらに北上して北欧・フィンランドへ。ニコライ・ティーティネンによる『命のしずく』です。鮮明だけれども深みのある色彩がとても印象的です。

50515-21

ニコライ・ティーティネン『命のしずく』© Nikolai Tiitinen


 最後にご紹介するのは、北欧から海を越えて、一気に中南米の太陽の国・メキシコへ。メキシコの作品は、どれも独特の色彩とかたちに彩られています。その中でも特に目を引かれたのが、リチャルド・セラによる『ゼゾッラ』です。「ゼゾッラ」とはシンデレラの別名で、親しみのあるはずの物語が、絵具ではなくコーヒーを使ったセピア色によって、「死」を強く意識させるような激しいタッチで、実に強烈な印象で描き出されています。

50515-22

リチャルド・セラ『ゼゾッラ』© Richard Zela

 足利市立美術館での「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」。いよいと明後日閉幕です。





  1. 2015/05/22(金) 21:42:28|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

『赤いはねのフクロウ』日本語版を限定販売中です!

 今回の展覧会で、「あしかが子ども審査員賞」第2位(女の子部門1位)を得るなど、大人にも子どもにも大人気だった、トルコのフェリドゥン・オラルの『赤いはねのフクロウ』日本語版が、第24 回ブラティスラヴァ世界絵本原画展で国際審査員を務められた広松由希子さんの訳によって完成。インクの匂いも真新しく(19日に刷りあがったばかりです)、書店での販売に先がけ、当館ミュージアム・ショップにて24 日(日)まで限定販売を行っております。ぜひお手に取ってご覧ください。

フェリドゥン・オラル『赤いはねのフクロウ』日本語版
税込み価格:2,160 円/広松由希子 訳/復刊ドットコム 刊
『赤いはねのフクロウ』日本語版

50521-1


  1. 2015/05/21(木) 11:13:23|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

小山市立博物館主催による団体鑑賞が行われました

 5月20日(水)、栃木県内の小山市立博物館主催による「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の団体鑑賞が、学芸員の方を含めて31名で行われました。各展示室ごとに担当学芸員が展覧会の概要を解説をし、その後展覧会を自由に観ていただき、1時間半ほど鑑賞となりました。作品の技法やテーマについての感想も多く聞かれ、作品をじっくりと観ていただいている姿に、美術館や博物館に行かれることが好きな方たちが集まっているのだろうということが想像されました。

50520-3

鑑賞中の画像が撮れなかったので、終了後に美術館前で参加者の方たちの記念写真を撮らせていただきました。




  1. 2015/05/20(水) 18:58:10|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

白鴎大学足利中学校の団体鑑賞が行われました団体鑑賞が行われました

 5月19日(火)、足利市内の白鴎大学足利中学校1年生に46 名よる、「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の団体鑑賞が行われました。最初に担当学芸員が展覧会の概要を解説をし、その後展覧会を自由に観ていただき、さらに、一番好きな作品、気になった作品を選んでスケッチをするという方法で、1時間半ほど鑑賞をしていただきました。

50520-1

50520-2




  1. 2015/05/19(火) 18:45:48|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

クロアチア、チェコ、ポーランドの作品をご紹介します

 「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」をもとに世界の絵本をめぐる展示室の旅は、伝統的に緻密で繊細な作品がつくられてきた、旧東欧・スラブ民族の国々へ。
 クロアチアのズデンコ・バシクによる『風の物語 妖精や森の生きものの神話と伝説』では、そうした細密な絵の伝統そのままに、きわめて繊細な描写による森の光景がCGも交えながら描かれ、その上から実際の糸で見開きページの真ん中が、実際の糸によって刺繍のように縫われているというユニークな方法で制作が行われています。

50515-17

ズデンコ・バシク『風の物語 妖精や森の生きものの神話と伝説』© Zdenko Bašic

 一方、チェコの人気作家であるルカーシュ・ウルバーネクによる『バボチキ』では、明るい色彩のコミック調の絵で全編が描かれ、新しい世代の力強さを存分に感じさせてくれます。

50515-16

ルカーシュ・ウルバーネク『バボチキ』© Lukáš Urbánek

 今日の最後は、デザインが高度に洗練されている感が強いポーランドの作家の中から、イヴォナ・フミェレフスカによる『女の子の王国』をご紹介します。生成りの白い色彩を基調にし、実際のガーゼのハンカチが画面に貼り付けられたこの作品では、若い女性の繊細な心の内面が、とてもデリケートに描き出されています。

50515-18

イヴォナ・フミェレフスカ『女の子の王国』©Iwona Chmielewska




  1. 2015/05/18(月) 06:12:57|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

絵本の読み聞かせが行われました

 5月17日(日)は「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の会期中2度目の「家庭の日」(毎月第3日曜日はお子さん連れの家族は観覧無料!)。天気にも恵まれ一日中大勢の家族連れで賑わいました。
午後からは、1:30と15:00からの2回、小林静子さんによる、主に日本人作家の出品作品による絵本の読み聞かせが行われ、それぞれ40名近い方が参加されました。

50517-01

はいじまのぶひこさんの『きこえる?』を読み聞かせ中


50517-02

今回の展覧会でお子さんに人気の高かった(人気投票1位)木内達郎さんの『あかにんじゃ』を読み聞かせ中



  1. 2015/05/17(日) 17:56:18|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

牡丹靖佳さんによるワークショップが行われました

 5月16日(土)、「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」出品作家の牡丹靖佳さんによるワークショップ「おもいでスタッキング!」が、約20名のお子さんを集めて行われました。
 最初に、今回の出品作品「おうさまのおひっこし」を、プロジェクターで壁に大きく投影しながら、牡丹さんに絵本の読み聞かせをしていただきました。

50517-1


 今回の牡丹さんがワークショップの手順を説明した後、まずは全員で深呼吸、さらに、牡丹さんの語りかけを導入にしてしばし瞑想。いよいよ制作に取りかかります。

50517-2

手順を説明


50517-3

全員で深呼吸


50517-4

瞑想タイム中

 このワークショップでは、自分にとっての素晴らしい思い出の品、いやな思い出の品を思い出して、それを段ボールの立体作品に仕上げていきます。まずはA3の白い紙に鉛筆で、作品にする品を書いていきます。会場のところどころで、親子で話し合いながら下絵を描いていく姿が見られました。

50517-5

 描きたいものが決まったら、80cn四方の大きな段ボール板に、作品の下書きを鉛筆で大きく描きます。


50517-7

 
 さらに、下書きを黒の水彩絵具と絵筆でななぞっていきます。ぬいぐるみ、人形、ピアノ、ゲーム機、ロケット、鉛筆、消しゴム、サッカーボール、バナナ、パンダなど実にさまざまで、どれもとても個性的な絵になって描かれていきます。これを乾かしている間に、2点目の作品を段ボール板に描きます。
 
50517-8

50517-9

50517-10

絵の具を乾かしているところ


 ここからが肝心の、絵を立体にしていく作業です。段ボール板に描いてもらった絵の輪郭のところどころに、長辺15cnの型紙をあてて、立体になった時の側面にあたる折りしろを鉛筆で書いていきます。

50517-11


 絵を折りしろごと段ボール板からハサミで切り取ります。これはけっこう力のいるたいへんな作業で、子どもと大人が混じりってどんどん切っていきます。

50517-12

50517-13-1

50517-13-2

50517-14


 折りしろを90度折り込み立てたものを裏返して新しい段ボール板に置き、絵のかたちをを鉛筆で写し取っていきます。それを切る取って立体の背面の部分をつくります。

50517-15


 折り込んで立てた折りしろと背面を、さまざまな色のカラー布テープでつないで、いよいよ作品の完成です!
 
50517-16

 
 でき上がった作品を持って、みんなで美術館の入口ロビーへ。牡丹さんがロビーの壁面に作品を積み上げていきます(スタッキング=積み上げる)。

50517-17

50517-18

50517-19

50517-20


 そして、大きな一つの作品の完成です!

50517-21-1

50517-21-2


 最後にみんなで記念撮影。その後、ミュージアム・ショップでは、牡丹さんによる「おうさまのおひっこし」へのサイン会が行われました。

50517-22




 
  1. 2015/05/16(土) 23:14:27|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

イタリア、スペイン、フランス、スイス、ドイツの作品をご紹介します

 「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の絵本をめぐる展示室の旅は続きます。まずは南欧から。最初に紹介するのはイタリアのベアトリーチェ・アレマーニャによる『途方もなく、ささやかなもの』です。鮮やかさがあるのに落ち着きのある、独特の色使いが感じられます。

50515-11

ベアトリーチェ・アレマーニャ『途方もなく、ささやかなもの』© Beatrice Alemagna

 さらに南下してスペインへ。エレナ・オドリオゾーラによる『エグベリアーバスクのクリスマスの風習と歌と物語』です。赤の色使いの独特さがとても印象深い作品です。絵は、日本の1970年代のアンダーグラウンドなコミックをどことなく思い出さます。

50515-12

エレナ・オドリオゾーラによる『エグベリアーバスクのクリスマスの風習と歌と物語』© Elena Odriozola

 北上してフランスへ。ベティ・ボーンが2点出品した内の一つ、『四季』です。鮮明な原色の色彩がそれぞれレイヤーのように透けながら重なり合い、それがきわめて洗練されたデザインでページになっています。本の形式も、1mほどのポスターのような大きな紙を折り込んだものが紙のケースに収められたユニークな作品です。

50515-13

ベティ・ボーン『四季』© Betty Bone

 さらにスイスへ。カミーユ・ペロシェの『大きな一般的な観念をもつ男』です。工場で動物たちがベルトコンベアに乗せられている、工場から印象的な色彩の赤い液体のようなものがあふれ出しているなど、とて不思議はストーリーに惹きつけられます。

50515-14

カミーユ・ペロシェ『大きな一般的な観念をもつ男』© Camille Perrochet

 ドイツは5名の作品を展示しています。ご紹介するのはアンニカ・ジームスによる『擬態の達人 ―サバイバル上手な生きものたち』です。弱肉強食の動物たちの世界を、実にリアルな捕食のシーンの絵をもとに描いた、実にユニークな作品です。

50515-15

アンニカ・ジームス『擬態の達人 ―サバイバル上手な生きものたち』© Annika Siems





  1. 2015/05/15(金) 18:53:22|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

イランとトルコの作品をご紹介します

 今回の「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」では、特別展示として、アジア〜ヨーロッパ〜中南米の15の国を、旅行をするように絵本と原画を見ながらめぐってもらうコーナーをつくりました。
 まずはご紹介するのは、イランのハサン・アーメキャンによる、独特の鮮やかな緑色を主に使った『カラスのカーちゃん』。イラン国内でハードカバーの絵本があまり出版されず、こうした国際展で広く知られた結果、フランスなど海外で絵本が出版されることも多いそうです。イランは計4名の作品が展示されています。

50515-9

ハサン・アーメキャン『カラスのカーちゃん』© Hassan Amekan


 さらにヨーロッパに近いトルコからは、フェリドゥン・オラルの作品2点を展示しています。一点は「あしかが子ども審査員賞」の第2位を獲得した人気作品「あかい羽根のフクロウ」、もう一点は、動物の肖像画を模した絵がとても印象深い『おばあちゃんは誰に似ているの?』です。動物のものまねをしてお話しをしてくれた祖母のことを、写真を見て思い出しながら、「おばあちゃんは誰に似ているの?」と、孫のアリーが祖父に尋ねながら物語が進んでいきます。この作品では、ウサギ、リス、カエル、ヒツジ、フクロウなどに扮した祖母の姿が、動物図鑑の挿絵さながらのイラストを添えて、写実的な肖像画を模して描かれていますが、絵本では、アリーからの問いかけのページの動物たちはきわめて素朴に表され、その対比も大きな魅力になっています。

50515-10

フェリドゥン・オラル『おばあちゃんは誰に似ているの?』© Feridun Oral




  1. 2015/05/14(木) 10:25:44|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

白鴎大学足利高等学校の団体鑑賞が行われました

 5月13日(水)、足利市内の白鴎大学足利高等学校2年生名に29 名よる、「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の団体鑑賞が行われました。それぞれの展示室で冒頭に担当学芸員が展覧会の概要を解説をし、1時間ほど展覧会を自由に観ていただきました。この日来られた生徒さんたちは、服飾、調理などの科目がより多く割り当てられている「ライフデザイン」を専修しており、布を素材とした手芸の要素が強い絵本原画などにも興味を持たれていた生徒さんも見られました。

50516-1

50516-2



  1. 2015/05/13(水) 20:04:08|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

日本からの出品作品をご紹介ます

 今回の「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」には、日本からは国内審査によって選ばれた13名の方が参加しました。受賞作品に続く展覧会の第2部では、「金のりんご賞」を受賞されたはいじまのぶひこさん、きくちちきさんを除く11名の方の作品を展示しています。その中から、4名の方の作品をご紹介します。

50515-5

あべ弘士『新世界へ』©あべ弘士

あべさんは名高い旭山動物園の飼育係を長年勤めながら絵本を制作されていた方で、全ての作品が動物にちなんだものになっています。今回の作品は、実際に北極圏を旅された体験をもとにしています。 


50515-6

木内達朗さんの『あかにんじゃ』©木内達朗

来館された中学生以下のお子さんの投票による「あしかが子ども審査員賞」でダントツの一位を獲得しています。 


50515-7

広瀬ひかりさんの『マルマくんかえるになる』©広瀬ひかり

繊細で美しい銅版画で制作されています。 


50515-8

降矢ななさんの『ひめねずみとガラスのストーブ』©降矢なな

降矢さんは、市長賞を受賞されたペテル・ウフナールさんとはご夫妻で、スロヴァキア在住です。実はお二人の娘さんが、今回の「子ども審査員賞」の審査員の一人でした。


  1. 2015/05/12(火) 10:08:52|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「あしかが子ども審査員賞」投票結果を発表します!

 中学生以下のお子さんに好きな作品を1点選んで投票してもらう「あしかが子ども審査員賞」は、5月10日をもって投票を終了。ダントツの人気を終始持続した木内達朗さんの『あかにんじゃ』が、「あしかが子ども審査員賞」に輝きました! また、男の子部門第1位には同じく『あかにんじゃ』が、女の子部門第一位には、総合で第二位を獲得したフェリドゥン・オラルさんの『赤い羽のフクロウ』が輝きました。
 以下、10位までの投票結果を発表します!

第1位 木内達朗(日本)『あかにんじゃ』40票
第2位 フェリドゥン・オラル(トルコ)『赤い羽のフクロウ』25票
第3位 ヨッヘン・シュトゥーアマン(ドイツ)『せかいいっしゅうビッグラリー』20票
第4位 広瀬ひかり(日本)『マルマくン かえるになる』17票
第5位 イ・ギフン(韓国)『ブリキのくま』15票
第6位 ヨナス・ラウシュトレア(ドイツ)『いたずらカラスのハンス』14票
第7位 きくちちき(日本)『しろねこ くろねこ』7票
第7位 nakaban(日本)『よるのむこう』7票
第7位 ルカーシュ・ウルバーネク『バボチキ』7票
第10位 荒井良二(日本)『あさになったのでまどをあけますよ』6票
第10位 軽部武宏(日本)『まんげつのこどもたち』6票
第10位 降矢なな(日本)『ひめねずみとガラスのストーブ』6票

男の子部門
第1位 木内達朗(日本)『あかにんじゃ』25票
第2位 ヨッヘン・シュトゥーアマン(ドイツ)『せかいいっしゅうビッグラリー』16票
第3位 イ・ギフン(韓国)『ブリキのくま』13票

女の子部門
第1位 フェリドゥン・オラル(トルコ)『赤い羽のフクロウ』22票
第2位 木内達朗(日本)『あかにんじゃ』15票
第2位 広瀬ひかり(日本)『マルマくン かえるになる』13票


50511-1

「あしかが子ども審査員賞」投票第一位に輝いた木内達朗さんの『あかにんじゃ』(男の子部門でも第一位を獲得) ©木内達朗


50511-2

第二位のフェリドゥン・オラルさん(トルコ)の『赤い羽のフクロウ』(女の子部門第一位) この作品は日本での人気を受けて日本語版が間もなく出版されます(20日より当館で販売) ©Feridun Oral


50511-3

第三位のヨッヘン・シュトゥーアマンさん(ドイツ)の『せかいいっしゅうビッグラリー』 ©Jochen Stuhrmann



  1. 2015/05/11(月) 12:55:04|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

2回目の「対話型鑑賞の会 作品の声を聴こう」が行われました

 5月10日(日)、「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の出品作品をもとにした「対話型鑑賞の会 作品の声を聴こう」の第2回目が、12名が参加して行われました。
 最初に鑑賞の対象に選ばれたのは、スイスのエヴェリーナ・ラオベ&ニーナ・ヴェーアレが「ノアの箱船」をもとに制作してグランプリを受賞した「大洪水」の中から、箱船を降りた動物たちが海に向かって浜辺を進んでいく場面を描いた「新しい始まり」です。まずは10分間、用意されたメモに感想や気がついたことなどを次々と書き込んでいき、その後、担当の学芸員の司会によって対話が始まりました。その中では、描かれている動物たちの姿がとてもユーモラスに描かれていること、それぞれの動物の大きさの比率が実際のサイズとは異なっていること、さまざまな姿の中でも捕食しているシーンが描かれていないこと、細かく描き込んでいる部分と線だけで簡単に描いている部分が混在していること、ほとんどの動物が海に向かっている中で一部は逆を向いて描かれていること、地表はほとんど描き込まれずに白の空白で表されていること、時間や季節の設定が伺い知れないいことなどが指摘されました。

50510-1

50510-2

「大洪水」を鑑賞中


 2点目の作品は、グランプリ作品と同じスイスから参加したカミーユ・ペロシュによる「大そうな一般概念を持つ男」です。この作品はもともと非条理な物語をもとにつくられており、今回の出品作品の中でもとりわけ、何が語られているか図りがたい不思議な印象を感じさせるものです。10分間の観察の後での対話では、描かれている機械による工程はとても不可思議だけれども、使われている色彩などを通して一貫した連続性を感じさせること、描かれている動物は生きている姿に見えないこと、工場からあふれ出る赤いものが何かのあやうい液体に見えること、途中から現れる破壊的な場面は環境問題への警鐘を描いているのではないかということ、液体の赤と工場の黒で描かれた場面は、とても暗く重々しい物語を暗示しているのではないかということなどが指摘されました。

50510-3

50510-4

「大そうな一般概念を持つ男」を鑑賞中

 展覧会最終日の5月24日には、足利市内の子ども造形教室「アトリエmado」の主催で、5歳〜小学生対象の対話型鑑賞会「よーく観よう。いっぱい話そう。」が開催されます。お子さんをお持ちの方はぜひご参加を!








  1. 2015/05/10(日) 23:24:52|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

2度目のギャラリートークが行われました

 5月9日(土)、学芸員による2度目のギャラリートークが、15名ほどの方を集めて行われました。

50509-6

展示室1の金のりんご賞、金牌受賞作品を鑑賞中


50509-7

展示室2の出版社賞受賞作品を鑑賞中


50509-8

日本から出品された作品の絵本の読書コーナーにて


50509-9

人気を博しているトルコのフェリドゥン・オラルの作品を鑑賞中


50509-10

特別展示室の「美術館の本棚2015」の作品を鑑賞


50509-11

「美術館の本棚2015」より青野文昭さんの作品を鑑賞


  1. 2015/05/09(土) 19:07:21|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

スロヴァキア共和国駐日大使夫妻が来館されました

 5月8日(金)、開催中の「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」を、原画展開催国であるスロヴァキア共和国のミハル・コットマン駐日大使夫妻が観覧されました。プライベートでの来館ということで、大使夫妻はご自身で車を運転されて到着。担当学芸員の案内で、1時間にわたって展覧会をご覧になりました。中国語会話が堪能という情報をもとに、中国語が堪能な足利市の職員も観覧に同行し、時には英語に中国語を織り交ぜながら、作品のテーマや素材、技法についても触れながらの鑑賞となりました。
 
50509-1

今回の展覧会で各館で不動の人気を誇るトルコのフェリドゥン・オラル「赤い羽のふくろうを」観覧中(展示室2)


50509-2

フランスのベティ・ボーンの作品を観覧中の大使夫妻(展示室2)


50509-3

特別展示室の「美術館の本棚2015」会場で廣瀬剛さんの作品を観覧中


 
  1. 2015/05/08(金) 18:44:16|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

特別賞各賞をご紹介します

「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」では、「グランプリ」「金のりんご賞」「金牌」のほか、いくつかの特別賞が授与されます。
 一つは、革新的な表現、斬新な表現に与えられる「イノベーション賞」。このびの展覧会では、版画の作品集といってもよいほどの精細な印刷技術を駆使して、170部のみの限定で出版された、チェコのマルチン・ラウデンスキーによる『無駄話』が受賞しました。

50515-1

マルチン・ラウデンスキー『無駄話』© Martin Raudenský


 次に出版社賞。他の作品は原画を描いた作家が受賞しますが、出版社賞のみは本に与えられる賞で、出版社が表彰されます。今回は、原画の全ページにほどこされたエンボスを、陰影を強調しつつ本とした、コスタリカのウェン・シュウ= チェンの『見えないおはなし』ほか、計3作品が受賞しました。

50515-2

ウェン・シュウ= チェン『見えないおはなし』© Wen Hsu-Chen


 今回で10回目となる「子ども審査員賞」は、スロヴァキアの6名の子どもたちが審査員になって選ばれる賞です(前回日本の今井あやのさんの『くつやのねこ』が受賞しています)。今回は、近未来都市のカタストロフィーを、緻密に描いた巨大なブリキのクマを主役にして描いた韓国のイ・ギフンによる『ブリキのくま』が受賞しました。

50515-4

イ・ギフン『ブリキのくま』© Gi-hun Lee


今回から設定された(ブラティスラヴァ)市長賞には、緻密な表現で知られ、スロヴァキアで不動の人気を誇るペテル・ウフナールさんの『金にまさる塩』が輝きました。

50515-3

ペテル・ウフナール『金にまさる塩』© Peter Uchnár




  1. 2015/05/07(木) 09:16:53|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「あしかが子ども審査員賞」最後の中間報告です

 ゴールデンウィークが終了しました。大勢の方のご来館ありがとうございました。中学生以下のお子さんに好きな作品を1点投票してもらう「あしかが子ども審査員賞」。投票結果の最後の中間報告(5月6日現在)となります。投票は残り3日の5月0日まで。結果発表は5月13日に発表です。


第1位 木内達朗(日本)『あかにんじゃ』37票
第2位 フェリドゥン・オラル(トルコ)『赤い羽のフクロウ』22票
第3位 ヨッヘン・シュトゥーアマン(ドイツ)『せかいいっしゅうビッグラリー』18票
第3位 広瀬ひかり(日本)『マルマくン かえるになる』17票
第5位 ヨナス・ラウシュトレア(ドイツ)『いたずらカラスのハンス』14票
第5位 イ・ギフン(韓国)『ブリキのくま』14票

男の子部門
第1位 木内達朗(日本)『あかにんじゃ』24票
第2位 ヨッヘン・シュトゥーアマン(ドイツ)『せかいいっしゅうビッグラリー』15票
第3位 イ・ギフン(韓国)『ブリキのくま』13票

女の子部門
第1位 フェリドゥン・オラル(トルコ)『赤い羽のフクロウ』20票
第2位 木内達朗(日本)『あかにんじゃ』13票
第2位 広瀬ひかり(日本)『マルマくン かえるになる』13票

50507-7




  1. 2015/05/06(水) 22:05:37|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

対話型鑑賞会「よーく観よう。いっぱい話そう。」の打ち合わせが行われました

 今回の展覧会では、最終日となる5月24日(日)、足利市内の子ども造形教室「アトリエmado」の主催で開催される対話型鑑賞会「よーく観よう。いっぱい話そう。」の打ち合わせが、当日司会役(ファシリテーター)を務める、アトリエmado代表の三木さんと、ARDA対話型鑑賞研修会の方4名を交えて行われました。まずは全員で展示会場をめぐり、鑑賞の対象になる作品を検討。その後、当日も鑑賞のトレーニングで使用する多目的ホールにて、鑑賞作品の検討やタイムテーブルなど、詳細について打ち合わせが行われました。

50507-6

グランプリ作品の絵本を前に打ち合わせ中の三木さんと、ARDA対話型鑑賞研修会の方々

 以下、要項です。ぜひお子さんのご参加を!

対話型鑑賞会「よーく観よう。いっぱい話そう。」

5歳以上のお子さん~小学生対象の対話型鑑賞を行います。グループで作品を観て感想を語り合い、「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の作品の理解を深めます。

日時:5月24日(日)午後2時~

講師:三木素子(アトリエmado)、ARDA対話型鑑賞研修会会員

対象:5歳~小学生
定員:30名

参加費:1000円
*保護者の方も是非ご参加ください(当日観覧券にて参加可)

*参加ご希望の方は電話(0284-43-3131)でお申込みください。定員になり次第締め切らせていただきます。

*ご参加の方は開始時刻に美術館多目的ホールにお集まりください。
主催:アトリエmado
後援:足利市教育委員会


  1. 2015/05/05(火) 20:06:13|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「美術館の本棚」出品作家オリジナル・グッズを販売中です

 「美術館の本棚」作品紹介のおまけとして、ミュージアム・ショップ特設コーナーで販売中の出品作家オリジナル・グッズをいくつかご紹介します。グッズといっても、多くはこの展覧会のために新たにつくっていただいた新作で、このコーナー自体が、作品を買うことができる展覧会としてつくられています。

50507-0

まずは染色の作家の三上愛さんによるグリーティングカード(大:756円、小:324円)


50507-1

くるみの本のふじむらいづみさんフィリップ・ブック(カレー、しっぽの2種類各650円)


50507-2

実に手の込んだ豆本7点をご出品のhokoriさんのポストカード(各200円)

50507-3

フェルトの作品の小沢智恵子さんのフェルト・ブローチ(中:1,080円、小:820円)


50507-4

黄色い本のアライマリヤさんのぽち袋(270円)、レターセット(大:540円、小:378円)、ポストカード(各162円)と、アライさんが表紙、挿画イラスト、マップイラストを担当されて、栃木県内で人気を博している、県内の雑貨屋、カフェ、ベーカリーなどを紹介するシリーズ「SAKUTTO」(下野新聞社刊、各540円)

50507-5

白石ちえこさん、横湯久美さん、武田眞由美さんによる本の数々


ご来館の際には、ぜひミュージアム・ショップにお立ち寄りください。





  1. 2015/05/04(月) 08:44:36|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「美術館の本棚2015」をご紹介します(その5・最終回)

 触れるブック・アート作品の展覧会「美術館の本棚2015」作品紹介の最終回。まずは、地元栃木県の宇都宮にお住まいのイラストレーター・アライマリヤさんによる《きいろいパズル》。チーズケーキやレモン、色付いたイチョウの葉、標識など黄色いものをもとにして並べたパターンをパズルのように並べてイラストで描いた作品です。

50502-20

50502-21

アライマリヤさんによる《きいろいパズル》

 最後に紹介するのは、名古屋から出品されたhokoriさんの 《夜にまつわる7つの本ー空の月》。「夜」をテーマに、それぞれが実に様々なかたちで、ページでは楽しく緻密な仕掛けを凝らした《ヨルアツメ》《 雪原の星の光》《冬山雪森》《夜の外》《よるのひかり》《星写本》と題される豆本7点で構成されています。

50502-22-2

hokoriさんの 《夜にまつわる7つの本ー空の月》それぞれ本が閉じられているところ

50502-23

それぞの本を開いてみました




  1. 2015/05/03(日) 01:17:22|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「美術館の本棚2015」をご紹介します(その4)

 触れるブック・アート作品の展覧会「美術館の本棚2015」作品紹介の第4回です。
 まずは武田眞由美さんによる、今回の他の作品とは様相が異なる2点の作品《老損》と《ウキウキコーレーシャ》。「老い」をテーマに、それぞれ「老」と「ウキ」という語を含んだ様々なことば遊びをもとにした文と、独特の細かな線のイラストが絡み合って、妙に納得させられるような不思議な快感を感じさせてくれます。

50502-11

50502-12

《老損》というタイトルとローソンの入口の画像を並べた表紙が軽い衝撃を覚えさせます


50502-13

50502-14

同じく「老い」をテーマに寂しさの入り交じった笑いを誘う《ウキウキコーレーシャ》


 次は、今回の中では一番遠方の大分から出品された廣瀬剛さんの《Collage of Words》。3段重ねの木のケースに、4面それぞれにことばが印字された小さな真鍮による直方体の棒がさまざまな長さで入れられており、来場者がそれらを自由に組み合わせて縦に並べ、新しいことばをその場でつくっていくことができる作品です。

50502-15

50502-16

廣瀬剛さんの《Collage of Words》


50502-17

真鍮の棒をこのように組み合わせて新しいことばをつくっていきます


 今日最後に紹介するのは写真家・白石ちえこさんの《日光帖》です。19世紀に使われていた方法である「鶏卵紙」を手作りし、銀塩写真のモノクロネガを日光によってプリント制作した作品をもとにインクジェットで出力した写真集で、実際のプリントが小さな額に入れられて1点添えられています。それぞれのプリントは、印象的な黒茶色の中で撮られた対象がひっそりと埋め込まれて呼吸するような、とても静かな緊張感を感じさせてくれます。

50502-18

白石ちえこさんの《日光帖》のページ

50502-19

実際のプリントが1点添えられています


  1. 2015/05/02(土) 21:16:14|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「美術館の本棚2015」をご紹介します(その3)

 触れるブック・アート作品の展覧会「美術館の本棚2015」の作品紹介、第3回です。
 まずは、今回地元足利から出品していただいた、フェルトで美術作品などを制作する小沢智恵子さんの《種の記憶》。白、黒、赤のフェルトでできた、思いのほか重々しい手触りがある不定形の布のオブジェが、胎内を創造させるような、小さな入口が開けられた袋状の白く薄いフェルトに収められた作品です。

50502-2

50502-3

小沢智恵子さんの《種の記憶》


 次に紹介するのは横湯久美さんの《雪の法/Snow Dharma》。2点組の作品で、それぞれ、雪が積もる夜の景色に、溶けた雪だるまようなかたちが小さく盛り上げるモノクロ写真を表紙に、開くとキャンバスにアクリル絵具で描かれた絵画と、雪をめぐる物語が左右に配された作品です。

50502-4

50502-5

50502-6

横湯久美さんの《雪の法/Snow Dharma》


 小沢さんも横湯さんも、かつてはイギリスで制作を行った後に帰国して活動されている方で、日本のものとは種類がやや異なる湿り気が感じられような気がしてなりません。

 本日最後にご紹介するのは、群馬で染色の作品を制作している三上愛さんによる2点の作品 《Vintage Fablics/Linen,Lace,Blue》と《Vintage Fablics/Wool,Yarn》。いずれも染料で染めたさまざまな和紙を素材にして、ページの折り込みや糸の刺繍も多用し、美しく装幀された作品で、本と同じ素材のブックケースに、それぞれ素材である和紙と共に本が収められています。

50502-7

50502-8

《Vintage Fablics/Linen,Lace,Blue》


50502-9

50502-10

《Vintage Fablics/Wool,Yarn》



  1. 2015/05/01(金) 20:08:45|
  2. 展覧会
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0