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足利市立美術館

栃木県の足利市立美術館から、展覧会やイベントの情報などをお知らせします。

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吉増剛造連・第3章「響かせる手」を紹介します

 吉増剛造展の展示をめぐり旅を再開します。本日からは、展示の最後をかざる第3章「響かせる手」を紹介します。ここでは、最新作を含めた現在の吉増さんの作品のほか、吉増さんが若い頃から今にいたるまで、影響を受け詩や随筆の中で触れてきたさまざな方の原稿、書などの作品をあわせて紹介しています。以下、「響かせる手」の展示をあらためてご覧ください。いずれも展示室3での展示画像です

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  1. 2017/11/30(木) 18:28:59|
  2. 展覧会
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那覇の写真ギャラリー「Foto Space Reago」に行きました

11月28日、沖縄県立美術館での打ち合わせの後、那覇の中心地・牧志の写真ギャラリー「Foto Space Reago」を訪れました。ゆいレール牧志駅前のとても便利な場所で、吉増剛造展にも出品されている故・東松照明氏のご家族の東松康子さんが今年の春に開かれたギャラリーです。

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ギャラリーの入口(閉廊中でシャッターが閉まりかかっています)


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展示室。ちょうど展示が行われていない期間でした。


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ゆいレール牧志駅が目の前にある場所です

  1. 2017/11/29(水) 13:15:09|
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那覇で展示打ち合わせ中です

 吉増剛造展は、足利市立美術館での開催後、来年4月27日〜6月24日、那覇の沖縄県立博物館・美術館にて巡回展が行われます。展示の打ち合わせのために那覇に滞在中です。

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沖縄県立博物館・美術館の外観。周囲はおもろまち新都心という広大な再開発地区で、商業施設やホテルが立ち並んでいます


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巨大な建物に博物館と美術館が併設されています。ちょうど開館10周年で、博物館では特別展として「海の沖縄」展が開催されています。


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那覇の象徴・守礼門を思わせる入口


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アプローチには沖縄独特の高床式家屋と、伝統的な民家の屋外展示があります


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美術館企画展示室入口。ちょうど展示替中で、入口閉鎖中でした。吉増剛造展はこの美術館企画展示室で開催されます


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ミュージアム・ショップ。吉増剛造展ではどのような棚づくりにするか思案中です


  1. 2017/11/28(火) 22:47:38|
  2. 展覧会
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吉増剛造展の巡回について

 足利市立美術館で12月24日まで開催される吉増剛造展ですが、来年は沖縄県・那覇と東京都・渋谷にて巡回展が開催されます。以下、ご参照ください。

沖縄県立博物館・美術館(沖縄県那覇市おもろまち3丁目1-1):2018年4月27日(金)〜6月24日(日)

渋谷区立松濤美術館(東京都渋谷区松濤2-14-14):2018年8月11日(土)〜9月24日(月・祝)

 それぞれ展示室の大きさ、美術館の性格が異なるため、足利市立美術館とはやや異なる展示が行われます。3館とも廻られてもその違いを十分に楽しめる展示を目指したいと思います。


  1. 2017/11/27(月) 09:55:43|
  2. 展覧会
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学芸員によるギャラリートークが行われました

11月25日(土)、担当学芸員によるギャラリートークが行われました。参加者は10名ほど。今回も予定の時間を超過して70分ほどのトークになり、吉増さんの原稿を中心に展覧会をたっぷり堪能していただきました。

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吉増剛造「裸のメモ」に見入る参加者の方々
  1. 2017/11/26(日) 09:40:21|
  2. 展覧会
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展示作品から、1980年代のカラー写真を紹介します

 吉増剛造展開幕から3週間が経ちました。本日4度目の休館日です。昨日まで吉増剛造さんの1990-2000年代多重露光写真を紹介しましたが、本日は時代を一回り遡り、1980年代の旅の中で撮られたカラー写真を計13点ご紹介します。まずは北海道で撮られたと思われる4点から。

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おそらく北海道の雪景色


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13点の中で唯一撮影地(岩見沢駅)が特定できる写真です。


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推測ですが、小樽から札幌に向かう列車の車窓から日本海の景色を撮したものなのではないでしょうか。


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これも推測ですが、『オシリス、石ノ神』の中の詩「奮起せよ、アムンゼン」にも地名が記される美馬牛だと思われます。


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沖縄等、南島の海岸のようにも見受けられます。


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日本の何処かの坂道


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この2点、1988年11月17日という日付の刻印があります。インドではないかと思われます。


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これは1988年11月21日の刻印。『何処にもない木』に掲載された写真の別カットです。


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これもおそらくインドもしくはこの頃朗読会を行ったバングラデシュ)


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おそらくアメリカ


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憶測ですがこれもアメリカ


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おそらくヨーロッパ内の列車の車内




  1. 2017/11/24(金) 08:46:20|
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沖縄の多重露光写真を紹介します

 今日は。出品作品の中から沖縄で撮られた多重露光写真をご覧いただきます。

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  1. 2017/11/23(木) 08:37:15|
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多重露光写真を紹介します

 本日は吉増剛造展出品作品の中から、多重露光写真を紹介します。吉増剛造さんの多重露光写真では、一本分取り終えたフィルムを巻き戻して再度カメラに装填して撮影することで、一枚の平面的なプリントの中に、異なる場所、時間が二層あるいは三層と重なり合って表れます。今回の展覧会では、一枚を240cmという特大のサイズにプリントした作品19点で構成した展示が注目を集めています。以下、19点を一気にご覧ください。

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多重露光写真の展示


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  1. 2017/11/22(水) 08:21:29|
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担当学芸員が筑波大学で吉増剛造展について授業を行いました

11月20,日(月)は吉増剛造展は3度目の休館日。担当学芸員が、茨城県の筑波大学・人文社会学類教室にて、「顔/他者のために表現することについて」と題し、吉増剛造展をもとにした授業を行いました。受講者は学部生、大学院生合わせて60名ほど。まず、吉増さんが1988年にバングラデシュの首都ダッカで行った朗読会の中から、民俗楽器・シタールの伴奏で朗読した1970年代の詩「老詩人」の音声を流すことから講義が始まりました。
 さらに、吉増剛造展を撮影した百数十枚の展示写真をプロジェクター投影しながら、吉増さんの半世紀にわたる原稿筆記の移り変わりを主軸に、原稿を「顔」になぞらえての60分ほどのレクチャーへと続き、最後に今夏に札幌で行われた「札幌国際芸術祭2017」での「火ノ刺繍 - 『石狩シーツ』の先へ」の出品作品の中から、最新のgozoCinéの一部が上映されて70分の講義が終了。質疑応答では吉増さんにおける詩集と随筆集との違いについてなど、吉増さんの表現の本質に触れる質問も出ました。

*今回講義中に撮影の余裕なく画像の掲載はありません



  1. 2017/11/21(火) 08:00:23|
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座談会「GOZO の眼、声、手」が行われました

 11月18日(土)、座談会「GOZO の眼、声、手」が足利市立美術館多目的ホールにて開催されました。これは、長年にわたって吉増剛造さんと関わってこられた世田谷美術館館長の酒井忠康さん、学芸員として吉増さんの展覧会を企画されてきた森田一さん、1970年代から吉増さんと親交のある詩人の吉田文憲さんのトークの後、吉増さんも加わるという形式のもので、60名近い参加者を集めて行われました。
 最初は、担当学芸員から、プロジェクターで展覧会の概要の説明がなされた後、それぞれの吉増さんとの関わりをが語られ、吉増さんの詩について、造形作品について、彫刻家・若林奮をはじめとしてさまざまな他者との関わりなどについて、広く、深く、1時間ほどをかけて語られ、いよいよ吉増さんの登壇。3名の話を受けてさらに話が深められた後、パフォーマンスの際のしぐさも交えて吉増さんの話は熱を帯びていきました。吉増さんの指名によって参加者の方からの話もいただいた後、予定時間を過ぎての2時間半近くにわたるトークが幕を下ろしました。

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まず3人の登壇者によってトークが始まりました


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左から酒井忠康さん、森田一さん


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会場の様子


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半ばを過ぎたところでいよいよ吉増さんの登壇


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吉増剛造さんと、吉田文憲さん(右)


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吉増さんの指名で発言する、遠路宮古島から来られた宮川さん


  1. 2017/11/20(月) 07:48:51|
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『怪物君』を紹介します

 展示に沿って詩集を紹介するシリーズも、いよいよ第10回、最終回になりました。
 2010年頃より吉増剛造の原稿は、さまざまな色彩を使い、こまやかな文字で記されるようになり、絵画的ともいえる豊かなイメージを伴って現れるようになりました。吉増は、自身のそのような原稿を「裸のメモ」と呼び、さらに、2011年3月11日の東日本大震災に吉増が応答する詩を含む詩集『裸のメモ』(書肆山田)が2011年に刊行されました。さらに吉増は、2011年5月、東北各地の被災地をめぐったことをきっかけに、2012年、『怪物君』の原形ともいえる「詩の傍(cotes)で」を朝日新聞デジタルに発表。その後も、今書かれるべき詩についての試行、思索が重ねられ、詩集としては類をみない文字の記述をもとに、文学の枠組みを大きく超えた書物『怪物君』(みすず書房、2016年)刊行されました。

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『怪物君』の展示


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「詩の傍(cotes)で」原稿


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「怪物君」原稿


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「怪物君」原稿



  1. 2017/11/19(日) 06:48:21|
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『長篇詩 ごろごろ』を紹介します

 吉増剛造は、1980~90年代にかけて、沖縄、奄美、宮古などを度々訪れ、詩や写真をはじめとする作品の制作を続けました。2004年、3月から4月にかけての2週間ほど、フェリーに車を積んで鹿児島からトカラ列島を島伝いに渡り、途中では奄美および、島尾敏雄・ミホ夫妻が終戦間際に出会った加計呂麻島に立ち寄り、さらに徳之島、沖永良部島を経て沖縄本島にいたる旅を行い、それは「春ノ詩ノ汐ノ穴」と名づけられました。そのなかで、一篇が一千行におよぶ長篇詩「ごろごろ」が書かれ、旅の道中で撮られた写真を添えて『長篇詩 ごろごろ』(毎日新聞社、2004年)が生まれました。

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『ごろごろ』の展示


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『ごろごろ』の展示


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島尾敏雄宛手紙(1945.8.13)/大平(島尾)ミホ宛手紙(1945.8.14)


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島尾ミホ「その夜」(冒頭:命をかけて〜)草稿


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島尾敏雄、島尾ミホ 呑之浦での写真


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東松照明《太陽の鉛筆》


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「島尾敏雄 研究ノート」原稿、「光の棘」原稿 ほか


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奄美・沖縄での多重露光写真


  1. 2017/11/18(土) 06:37:11|
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『The Other Voice』を紹介します

 『The Other Voice』(思潮社、2002年)の表題作表題作「The Other Voice」は、1999 年5月12日から10日間の、毎朝の日付、時刻とともに書き継がれた長篇詩です。他の詩は、1998年から2002年にかけて『現代詩手帖』等に発表されたものを主にしており、哲学者のシモーヌ・ヴェイユやルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン、詩人のエミリー・ディッキスン、ウィリアム・ブレイク、画家のヴァン・ゴッホ、舞踏家の大野一雄、親鸞の名やそのことばがもとになっています。これらの詩には、吉増剛造が先人たちの道を辿りなおし、その声に耳を澄ますように、さまざまな人々のテキストを織り込みながら自身の詩作を深めていった姿を見て取ることができます。

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『The Other Voice』の展示


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「The Other Voice」原稿


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「旅のまんだら絵」原稿


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吉増剛造 各国翻訳書籍



  1. 2017/11/17(金) 08:04:40|
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『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」を紹介します

 『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」(集英社、1998年)の詩集名は、国文学・民俗学者の折口信夫が壱岐をたびした際に記した散文「雪の島」および、19世紀アメリカの詩人であるエミリー・ディッキンスンの詩作から着想を得ていることが伺えます。この詩集では、「妖精」に「ハングル」というルビを振り、詩のことばに加えて、脚注が数多く付されるなど、その後現在まで続く、ほかには類をみない吉増剛造独特の言語の表記が行われておいます。第49回芸術選奨文部大臣賞(1998年)受賞作です。

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『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」』』の展示


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「木の「妖精」の羽衣が、……」原稿





  1. 2017/11/16(木) 08:00:03|
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『花火の家の入口で』を紹介します

 『花火の家の入口で』(青土社、1995年)の表題作「花火の家の入口で」は、吉増剛造が1992年3月から1994年1月までの約2年間、遠く日本を離れ、サンパウロ大学の客員教授としてブラジルに滞在した経験をもとに書かれました。また、「薄いヴェールの丘に」や吉増の代表作の一つでもある長篇詩「石狩シーツ」などの詩は、ブラジルに渡る前年1991年に、北海道・石狩川の河口で行われた舞踏家・大野一雄による公演「石狩・みちゆき・大野一雄」が下地の一つとなっています。帰国後、吉増は石狩河口を訪れ、銅板を打ちながら詩作を行ない、新たな詩の言葉を模索していきました。

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『花火の家の入口で』の展示


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「石狩シーツ」原稿(北海道立文学館蔵)


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1994年、石狩川河口から夕張までを素行する旅の中で、夕張の廃坑入口で吉増剛造が偶然撮影した多重露光写真


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大野一雄による公演「石狩・みちゆき・大野一雄」の記録写真(かりん舎刊『石狩の鼻曲がり』より、上1点:中森敏雄撮影/下2点:中川潤撮影)


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奈良原一高《人間の土地 緑なき島-軍艦島》(東京都写真美術館蔵)



  1. 2017/11/15(水) 05:23:53|
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『螺旋歌』を紹介します

 『螺旋歌』(河出書房新社、1990年)では、「河の女神の声が静かにひびいて来た/(タラノメメシアガレ)から始まる「春の野の草摘み」、青森・津軽の川倉地蔵尊や恐山を題材にした「河の声から川倉へ」のほか、山陰の隠岐、奄美および宮古、さらにはブラジル・アマゾン河まで、常に水の音に耳を澄まし傍らにその気配を感じ、螺旋を描くように内外の地を旅し、そこで出会った光景、人々、土地に対する思いを記した詩が続いていきます。第6回詩歌文学館賞(1991年)受賞作です。

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『螺旋歌』の展示コーナー


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『螺旋歌』原稿および校正稿


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『螺旋歌』原稿


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『螺旋歌』が書かれた1980年代に内外の各地で撮られたカラー写真


  1. 2017/11/14(火) 07:21:46|
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『オシリス、石ノ神』を紹介します

 吉増剛造の1980年代を代表する詩集『オシリス、石ノ神』(思潮社、1984年)では、国文学・民俗学者の折口信夫が奈良の二上山を舞台に著した小説「死者の書」を下敷きにし、その道を辿りながら、吉増が実際にこの地を訪れた際に記した「オシリス、石ノ神」が表題作になっています。さらに、民俗学の大家・柳田國男への追想や、作曲家・柴田南雄、小説家・中上健次、彫刻家・若林奮との交流から生まれたもの、アメリカの砂漠から着想を得た詩などが続いていきます。第2回現代詩花椿賞(1984年)の受賞作です。

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『オシリス、石ノ神』タイトルパネルおよび展示


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『オシリス、石ノ神』原稿(手前は表題作「オシリス、石ノ神」)


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柳田國男 松山、宮古島からの田山花袋宛絵葉書および宮古島からの田山花袋宛書簡(田山花袋記念文学館蔵)


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中上健次原稿


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南方熊楠《土宜法龍熊楠書簡(熊楠マンダラ)複製》(南方熊楠顕彰館蔵)


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吉増剛造による折口信夫、柳田國男、中上健次に関する原稿




  1. 2017/11/13(月) 07:26:38|
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『熱風 a thousand steps』を紹介します

 吉増剛造は1977年から78年にかけて、中央公論社の月刊文芸誌『海』に、一千行の長編詩「揺籃、a thousandsteps」、「絵馬、a thousand steps and more」、「熱風、a thousand steps」の三篇を発表しました。そこに「年代記」、「冥府」の二篇を加えて刊行された詩集が『熱風 a thousand steps』(中央公論社、1979年)です。これらの詩では、本来はことばをつなぐために使われる「、」や「─」の多用が大きな特徴になっており、文章の行間でさえも詩になり得ることが示されました。また、ラジオによる気象情報の文章ををそのまま詩に取り入れるなど、外から聞こえる声が詩の一部になっていくという、吉増独特の表現が表れた詩でもあります。

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『熱風 a thousand steps』のタイトルパネル


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「絵馬、a thousand steps and more」原稿(個人蔵)


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『熱風 a thousand steps』書籍


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『熱風 a thousand steps』では、吉増剛造が1977年に初めて青森・恐山を訪れた際の様子が掲載された


  1. 2017/11/12(日) 15:14:55|
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『草書で書かれた、川』を紹介します

 『草書で書かれた、川』(思潮社、1977年)では、吉増剛造の故郷である多摩・武蔵野を題材にした長篇詩「老詩人」が巻頭におかれ、そこでは、川の流れのようにゆるやかにこの地の情景が綴られています。この詩集の一篇「八月の夕暮、一角獣よ」で描かれる幻の動物「一角獣」は、現在にいたるまで吉増の詩にたびたび登場する重要なモチーフの一つになりました。また、同じくこの地に生まれて生涯を過ごした彫刻家・若林奮との、1970年代以後30年におよぶ交流も、多摩・武蔵野が出会いの場となっています。

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吉増剛造が1964-81年に刊行した詩集、随筆集の数々 左上から『出発』(新芸術社 1964 年)、 『頭脳の塔』(青地社 1971 年)、 『王國』(河出書房新社 1973 年)、『朝の手紙』(小沢書店 1974 年)、 『『わが悪魔祓い』(青土社 1974 年)、『わたしは燃えたつ蜃気楼』(小沢書店 1976 年)、『太陽の川』(小沢書店 1978 年)、 『青空』(河出書房新社 1979 年)、 『静かな場所』(書肆山田 1981 年)


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『草書で書かれた、川』のタイトルパネルと書籍、代表的なフレーズの壁面レタリング


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「八月の夕暮れ、一角獣よ」原稿と『大病院脇に聳えたつ一本の巨樹への手紙』初出誌書き込み


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吉増剛造詩集『頭脳の塔』が内蔵された若林奮《LIVRE OBJECT》(足利市立美術館寄託)と《無題(I.W.葉ッパの箱)》(個人蔵)


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共同作業として『武蔵野美術』(武蔵野美術大学出版部)に発表された吉増剛造作品と若林奮作品(WAKABAYASHI STUDIO蔵)


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若林奮によるドローイング作品の数々(WAKABAYASHI STUDIO蔵)


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吉増剛造による1970年代撮影のモノクロ写真(手前は『太陽の川』への掲載写真)




  1. 2017/11/11(土) 14:51:51|
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吉増剛造詩集『黄金詩篇』を紹介します

 今回の吉増剛造展では、吉増剛造が半世紀以上の間に残してきた数多くの詩集の中から、『黄金詩篇』(思潮社、1970年)、『草書で書かれた、川』(思潮社、1977年)、『熱風 a thousand steps』(中央公論社、1979年)、『オシリス、石ノ神』(思潮社、1984年)、『螺旋歌』(河出書房新社、1990年)、『花火の家の入口で』(青土社、1995年)、『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」(集英社、1998年)『The Other Voice』(思潮社、2002年)、『長篇詩 ごろごろ』(毎日新聞社、2004年)、『怪物君』(みすず書房、2016年)の10冊をを各時代の代表的な詩作品として位置付け、展示の柱としています。まずは、『黄金詩篇』の展示をご紹介します。
 『黄金詩篇』は慶應義塾大学文学部在学中、創刊に携わった同人詩誌『ドラムカン』や文芸誌に発表した詩を中心に、1970年に刊行されました。渋谷、下北沢、新宿など吉増がその頃に居住し、生活していた東京都心を舞台にした詩や、生まれ育った福生に位置する米軍・横田基地を通して身近であったアメリカに触れる詩のほか、高村光太郎を題材にした詩なども収められています。前衛美術家・赤瀬川原平による黄金の指が突き出た絵をによる装丁が印象的で、第一回高見順賞(1971年)の受賞作でもあります。

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『黄金詩篇』のタイトルパネルと、実際に手に取って詠むことのできる『黄金詩篇』(他の9冊の詩集も同じ展示構成)


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慶應義塾大学文学部在学中に創刊した詩誌『三田詩人』と、『黄金詩篇:』のもとになった『ドラムカン:』。さらに、当時から深く関わった詩人・岡田隆彦の関連資料(慶應義塾大学アート・センター蔵)


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高村光太郎《手》(台東区立朝倉彫塑館蔵)


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吉増剛造詩集『太陽の川』(1978年、小沢書店)装丁者でもある中西夏之の代表作《コンパクト・オブジェ》(足利市立美術館寄託・浅川コレクション)


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随筆集『朝の手紙』(小沢書店、1974 年)の装丁のために1974年に制作された加納光於《桃色の魚座に沿って-吉増剛造のために-》(千葉市美術館蔵) 奥は、吉増剛造詩集『わが悪魔祓い』(青土社 、1974 年)の扉のために制作された作品


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中平卓馬作品(東京都写真美術館蔵)


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森山大道作品(東京工芸大学 写大ギャラリー蔵)


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手前は『黄金詩篇』装丁者である赤瀬川原平による《MY POESY 4 吉増剛造「燭立」のために》(『婦人公論』1969年4月号掲載、個人蔵) 奥の2点はダイアン・アーバス作品(東京都写真美術館蔵)


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『王國』(河出書房新社、1973 年)原稿


  1. 2017/11/10(金) 14:00:14|
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足利市立久野小学校の鑑賞会が行われました

 11月9日(水)、足利市立久野小学校による鑑賞会が行われました。この日来館したのは2年生5名と先生2名。久野小学校は全校で60名ほどの学校で、先生と児童との距離がとても近い中で教育が行われています。
 まだ2年生ということで、作品それぞれの解説ではなく、詩人とはどういう人なのか、本はどのようにして世に出るのかということから担当学芸員の説明が始まり、吉増さんの文字の変遷を追いながら、それぞれの時代の特徴をみていきました。やはり一番鳥目を集めたのは鮮やかな色彩の《火ノ詩集》ですが、《怪物君》に表れた不思議な文字に見入る子どもたちの姿も印象的でした。

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《怪物君》の原稿に見入る子どもたち

  1. 2017/11/09(木) 17:03:34|
  2. 展覧会
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展覧会のチラシを紹介します

 吉増剛造展が開幕してまもなく一週間を迎えます。本日は展覧会のチラシをご紹介します。


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 上から表面、裏面で、ポスターは表面と共通のデザインです。これらの印刷物をデザインしたのは、きむら工房の木村美穂さん。メインの画像として使っているのは、8月から10月にかけて札幌で行われちた「札幌国際芸術祭2017」での吉増剛造さんの個展で展示されていた作品、《火ノ刺繍》の中の2点の一部をかけ合わせたものです。きわめて細かな字で書かれた上から鮮やかな色彩の絵具を塗り重ねた作品で、かなり遠くから見ても眼が引かれる強さを持ったデザインだと思います(実際、足利市内の各店舗に貼られたポスターは街の中でかなり目立っています)。

  1. 2017/11/08(水) 16:47:12|
  2. 展覧会
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足利デザイン・ビューティ専門学校の鑑賞会が行われました

 11月6日(火)、足利市内にある足利デザイン・ビューティ専門学校の鑑賞会があり、担当学芸員が展示解説を行いました。

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展示室3 吉増剛造《火ノ刺繍》の観覧中の学生さんたち

 展示解説を受けたのは、先生の大川みゆきさんほか、2年生の15名ほど。吉増さんが手で文字・ことばを書くことに生涯こだわり続けてきたということを主にした解説に沿って、1970年代から現在にいたるまでの、吉増剛造さんの50年を30分ほどでめぐりました。


  1. 2017/11/07(火) 17:23:26|
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吉増剛造展図録を紹介します

 今回の吉増剛造展では、300ページを超える内容の濃い図録が制作され、ミュージアム・ショップにて販売されています(税込み価格2,200円)
 ここでは、出品作品の画像およびそれぞれの解説に加えて、吉増剛造氏をめぐるさまざまな論考、エッセイが掲載されています。以下、どうぞご参照ください。


「涯テノ詩聲 詩人 吉増剛造展」図録

論考
鶴岡真弓(ケルト芸術文化研究家、多摩美術大学芸術人類学研究所 所長・教授)
「螺旋歌」の「生命循環」―「ケルト渦巻文様」から「イェイツのガイヤー」へ―
今福龍太(文化人類学者・批評家)
罫の訪なひ
江尻潔(足利市立美術館学芸員)
怪物の痛みを痛む者
小林康夫(表象文学論・哲学)
追走・Inochiの地形 ― 剛造さんの「歩行」の原風景をたずねて
稲川方人(詩人)
センゴシの蜃気楼のなかで 吉増剛造小論
川島健二(民俗学)
重ねる旅、下りて行く旅
篠原誠司(足利市立美術館学芸員)
詩人・吉増剛造の旅、声、手
平塚泰三(渋谷区立松濤美術館学芸員)
吉増剛造、凍雲篩雪図に臥遊す
滝口悠生(小説家)
宙空、見る
菊井崇史(本図録編集・詩人)
吉増剛造とフランツ・カフカ「石狩シーツ」から「火ノ刺繍」へ

エッセイ
宮川耕次/矢口哲男/松井輝美/寺本一生/川延安直/原田洋二/平澤広/森田一/奥脇嵩大/森本悟郎/田中教子/工藤正廣

座談会
吉増剛造の軌跡
吉田文憲(詩人)、岸田将幸(詩人)、菊井崇史(本図録編集・詩人)

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 展覧会にお越しの際には、ぜひ手に取ってご覧ください。



  1. 2017/11/06(月) 11:49:43|
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吉増剛造展ギャラリートークが行われました

 開幕三日目を迎えた吉増剛造展ですが、11月5日(日)、関連プログラムとして、担当学芸員によるギャラリートークが行われました。参加者は12名ほど。予定していた一時間を大幅に超える、100分近くにおよぶ長時間のトークとなったにもかかわらず、最後まで熱心に耳を傾けていただきました。

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展示室2「石狩シーツ」原稿に見入る参加者の方々


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展示室2「怪物君」原稿の前で


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展示室3の良寛作品にに見入る参加者の方々


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  1. 2017/11/05(日) 23:37:56|
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展示室の様子をご覧ください

今回の展覧会は、1970年から2016年まで、各年代から吉増剛造の10つの代表的詩集を選び、それぞれの詩の背景になっている人や土地など、様々な作家の実作品および資料と合わせて、吉増の詩原稿、写真、映像、造形作品と共に展示するというものです。展示は、「1.詩集の彼方へ」「2.写真を旅する」「3.響かせる手」の3つに分かれて構成されています。
 以下、展示室の様子をご覧ください。

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展示室1 『黄金詩篇』のコーナー(手前は高村光太郎作品《手》)


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展示室1  手前は中平卓馬作品


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展示室1  『王國』原稿など


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展示室1  『草書で書かれた、川』のコーナー


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展示室1  若林奮作品の数々


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展示室1  吉増剛造1970年代モノクロ写真


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展示室2 『オシリス、石ノ神:』のコーナー


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展示室2 『オシリス、石ノ神:』より


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展示室2 折口信夫、柳田國男のコーナー


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展示室2全景 


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展示室2 荒木経惟作品《センチメンタルな旅》(『死の舟』より)


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展示室2 「石狩シーツ」のコーナーより大野一雄の舞踏写真


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展示室2 『ごろごろ』のコーナー

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展示室2全景


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展示室2 東松照明作品《太陽の鉛筆》


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展示室2全景(手前は吉増剛造による銅板打刻作品)


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展示室2 「裸のメモ」による展示


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展示室2  一点240cmにおよぶ大判多重露光写真の数々


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展示室2  『怪物君』原稿


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展示室3全景 


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展示室3全景 


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展示室3 『根源乃手/根源乃(亡露ノ)手』原稿

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展示室3 『火ノ刺繍』


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展示室3  浦上玉堂および良寛による作品


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展示室3全景 


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展示室3 『火ノ刺繍』


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特別展示室 吉増剛造ポートレートとパフォーマンス映像の上映コーナー


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エントランスにディスプレイされた展覧会タイトルの切り文字


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展示室3 ミュージアム・ショップで販売中の各詩集 


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展示室3 販売中の展覧会図録 


  1. 2017/11/04(土) 13:54:42|
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「涯テノ詩聲(ハテノウタゴエ)詩人 吉増剛造展」が開幕しました

 11月3日(祝・金)、「涯テノ詩聲(ハテノウタゴエ)詩人 吉増剛造展」が開幕。午後からは、オープニング・イベントとして、吉増剛造さんとマリリア夫人、WHITELIGHTの音響、鈴木余位さんの映像による、剛造 Organic Fukubukuro Orchestra パフォーマンス「火ノ刺繍」が、50名超える観客を集めて多目的ホールで開催されました。
まず前半では、マリリアさんによるライブ。吉増さんの詩を含む外国語でのボイス・パフォーマンスが、WHITELIGHTのギターをバックに、鈴木余位さんの映像をプロジェクターでマリリアさんに投影しながらの上演が、30分以上にわたって行われました.。
 後半は吉増さんのステージが途切れるまもなく開始。トークに続いて、床に敷いた自身の原稿に各色のインクなどを、目隠しをした状態でビンから垂らしていく、ドリッピングのパフォーマンスが行われました。さらに、担当学芸員の篠原誠司、足利市立美術館学芸員の江尻潔両氏を加えての、今回の展覧会の企画および図録をめぐるトークが、1時間にわたって行われました。

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パフォーマンス開始前の会場


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マリリアさんによるヴォイス・パフォーマンス


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吉増剛造さんによるトーク


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さらにドリッピングが始まる


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再びトーク


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会場の様子


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後半のトークへ


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左は江尻潔さん


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来場者の質疑応答の様子



  1. 2017/11/03(金) 20:37:42|
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「涯テノ詩聲(ハテノウタゴエ)詩人 吉増剛造展」がいよいよ開幕します

 「涯テノ詩聲(ハテノウタゴエ)詩人 吉増剛造展」が、足利市立美術館にていよいよ開幕します。11月2日(木)、一般公開に先がけて、関係者を招いての内覧会が夕方より行われました。17 :30からは開幕式を開催。吉増剛造さんよりとても濃く深い挨拶のことばをいただき、さらに、担当学芸員と作品について話しながら、翔太客の方たちとともに会場を一巡してしていただきました。

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内覧会の様子


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吉増剛造さんの挨拶(となりはマリリア夫人)


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開幕式の後、展示会場をめぐる吉増ささん


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内覧会にて





  1. 2017/11/02(木) 20:24:09|
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