今回の「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」で「金のりんご賞」を受賞した日本人作家・きくちちきさんによる『しろねこくろねこ』は、きくちさんが家の近所に住んでいた黒猫がモデルにして制作したものです。和紙に墨を使って、にじみやかすれなど、毛筆の特徴を生かしながら大胆にのびのびと猫たちの姿が描かれています。制作にあたっては、同じカットを何十回も描いて選んだものが使われてるページもあるそうです。また、学研から出版された絵本は、装丁、紙質、印刷のどれをとっても、一般の書籍とは異なる、画集のようなクオリティの高さで(2,700円の定価はそのためだと思われます)、ぜひお手に取ってみていただきたい一冊です。

きくちちきさんの作品『しろねこくろねこ』より©きくちちき
以下、展覧会の開催にあたってきくちさんから寄せていただいたコメントです。
「この作品は黒猫の美しい絵本が描きたいという単純な思いがきっかけとなって生まれました。近所に住んでいたのら猫の黒猫がモデルです。黒く美しくいつも独りでいる姿がとても印象的でした。その黒猫からどんどんイメージが膨らみ物語が生れました。」
- 2015/04/15(水) 20:46:12|
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