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足利市立美術館

栃木県の足利市立美術館から、展覧会やイベントの情報などをお知らせします。

2回目の「対話型鑑賞の会 作品の声を聴こう」が行われました

 5月10日(日)、「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の出品作品をもとにした「対話型鑑賞の会 作品の声を聴こう」の第2回目が、12名が参加して行われました。
 最初に鑑賞の対象に選ばれたのは、スイスのエヴェリーナ・ラオベ&ニーナ・ヴェーアレが「ノアの箱船」をもとに制作してグランプリを受賞した「大洪水」の中から、箱船を降りた動物たちが海に向かって浜辺を進んでいく場面を描いた「新しい始まり」です。まずは10分間、用意されたメモに感想や気がついたことなどを次々と書き込んでいき、その後、担当の学芸員の司会によって対話が始まりました。その中では、描かれている動物たちの姿がとてもユーモラスに描かれていること、それぞれの動物の大きさの比率が実際のサイズとは異なっていること、さまざまな姿の中でも捕食しているシーンが描かれていないこと、細かく描き込んでいる部分と線だけで簡単に描いている部分が混在していること、ほとんどの動物が海に向かっている中で一部は逆を向いて描かれていること、地表はほとんど描き込まれずに白の空白で表されていること、時間や季節の設定が伺い知れないいことなどが指摘されました。

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「大洪水」を鑑賞中


 2点目の作品は、グランプリ作品と同じスイスから参加したカミーユ・ペロシュによる「大そうな一般概念を持つ男」です。この作品はもともと非条理な物語をもとにつくられており、今回の出品作品の中でもとりわけ、何が語られているか図りがたい不思議な印象を感じさせるものです。10分間の観察の後での対話では、描かれている機械による工程はとても不可思議だけれども、使われている色彩などを通して一貫した連続性を感じさせること、描かれている動物は生きている姿に見えないこと、工場からあふれ出る赤いものが何かのあやうい液体に見えること、途中から現れる破壊的な場面は環境問題への警鐘を描いているのではないかということ、液体の赤と工場の黒で描かれた場面は、とても暗く重々しい物語を暗示しているのではないかということなどが指摘されました。

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「大そうな一般概念を持つ男」を鑑賞中

 展覧会最終日の5月24日には、足利市内の子ども造形教室「アトリエmado」の主催で、5歳〜小学生対象の対話型鑑賞会「よーく観よう。いっぱい話そう。」が開催されます。お子さんをお持ちの方はぜひご参加を!








  1. 2015/05/10(日) 23:24:52|
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