阿部浩が描いたものは、無機物であるピラミッドやバーから球や炎のようなものへ、
さらには有機的なうごめくものへと変化していきます。
そして2000年代に入ると、人体をかたどったような立像や樹木などの生命体が描か
れるようになります。

2006年に製作された「巨きな木」では、モチーフの中に樹木や人体のようなものがうかがえます。
先日行われた作者によるギャラリートークでは、これらの作品は、棟方志功の「釈迦十大弟子」
に感動して制作しているものであることを明かされました。現在4枚連続の作品が2つ、計8枚
ありますが、あと4枚作成し、12枚の作品として完成させたいとのことです。
すべての作品がそろう日が待ち遠しい限りです。その時は、ぜひ「釈迦十大弟子」と並べて展示
させていただきたいと思います。

現在、阿倍の作品は、油画やモノタイプのものが主流となっています。
これらの中に描かれているものは、やはり人体のような生命体かと思われます。
美しい幾何学的な画面の中からは、生命への畏怖や尊敬、そして賛歌が感じられます。
石版石を使った版画にこだわり続け、生命への賛歌を表現する阿部浩の世界、その全貌を見ることができます。
6月24日まで、足利市立美術館へぜひお出かけください。(N.O)
- 2012/06/15(金) 11:35:27|
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阿部浩が描いたものは、無機物であるピラミッドやバーから球や炎のようなものへ、さらには有機的なうごめくものへと変化していきます。そして2000年代に入ると、人体をかたどったよ
- 2012/06/19(火) 12:53:41 |
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