8月6日(土)、足利市立美術館での写真展としては久々に行われる、「風景のかたち −前田真三と現代日本の風景写真」が開幕しました。
前田真三は、信州や奥三河をはじめとして、日本の原風景ともいえる里山の景観のほか、樹木や水などにまつわる各地の風景を撮影して作品を発表した後、1970年代以降は北海道・美瑛町の丘陵地帯を主要なモチーフに加えて、数々の代表作を発表した写真家です。作品は、撮られた風景自体の美しさを生かしつつ、造形的な構図と色彩をもとに画面がつくり上げられています。そこには絵画にも通じる美が感じ取ることもできます。
また、この展覧会では、風景の造形性をテーマに、1980年代から現在にいたるまでの、現代日本の写真家9名による風景写真を展示しています。その独自の視点や表現は、普段見過ごしている世界の美しさや、風景に対する新たな見方を気付かせてくれるものです。
展示は、前田真三作品67点と、現代日本の写真家の作品51点で構成されています。中でも前田真三作品は、故郷・八王子の風景、美瑛・丘の情景、原風景のかたち、水の情景・樹の情景の4つの部分に分かれて展示され、現代の写真家の作品として、畠山直哉、石川直樹、楢橋朝子、伊奈英次、小林のりお、本郷毅史、津田直、中里和人、叶野千晶の各作品を順にめぐります。

前田真三:故郷・八王子の風景(特別展示室)


前田真三:美瑛・丘の情景(展示室1)

前田真三:原風景のかたち(展示室2)

前田真三:水の情景・樹の情景(展示室2)

以降、現代日本の写真家
畠山直哉作品(展示室2)

石川直樹作品(展示室2)

楢橋朝子作品(展示室2)

小林のりお作品(展示室2)

伊奈英次作品(展示室2)

展示室2の全景

展示室3の全景

本郷毅史作品(展示室3)

津田直作品(展示室3)

中里和人作品(展示室3)

叶野千晶作品(展示室3)
展覧会は10月10日(月・祝)まで。会期中には、前田真三の長男で写真家の前田晃さん(株式会社丹渓代表)による講演会(8/28)、出品作家である叶野千晶さんのワークショップ(9/3)、中里和人さんのワークショップ(9/17)、小林のりおさんのワークショップ(10/2)、前田真三の作品にちなんで、水と光をテーマにしたロビーでのピアノコンサート(9/4)、各種の鑑賞プログラムなど、様々なイベントを予定しております。参加をどうぞご検討をください。
なお、展覧会の詳細は、公式サイト
http://www.watv.ne.jp/~ashi-bi/をご参照ください。
- 2016/08/06(土) 18:18:35|
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